メディカルテックスタートアップのスマートスキャンは28日、財務内容、資金繰りの悪化を受け、東京地方裁判所に対し、再生手続開始の申立てを行なったことを明らかにした。併せて、医療・介護施設の運営を行うユカリアとの間で、事業再生に向けたスポンサー支援と融資契約を締結。今後は、裁判所と監督委員関与のもと、民事再生手続の中で事業運営を継続し、早期事業の再建を図っていく方針。東京商工リサーチによると、負債総額は債権者254名に対して7億6,130万円だった。
スマートスキャンは2017年2月に設立。脳ドックをWebで予約し、受付から検査終了まで30分で完了する「スマート脳ドック」の提供を行う。スマート脳ドックは、スピーディーな検査が売りで、受付から検査が30分で完了。Webでの予約と問診票の事前登録、受診結果をパソコンやスマートフォンで確認できる。検査は脳動脈瘤や脳梗塞、脳腫瘍など、自覚症状のない脳の異常を早期発見できる頭部MRI、頭部・頸部MRAの検査。撮像データは、放射線科診断専門医と脳神経外科専門医によるダブルチェックを行い、万一異常が確認された場合は、結果に応じ専門の医療機関を紹介する。2018年1月にサービス開始。2022年3月からTV CMの放映をスタートし、2022年11月にスマート脳ドックの受診者数が10万人を突破した。
2022年4月には、日本ベンチャーキャピタルやDGベンチャーズなどからシリーズBとなる総額13.7億円の資金調達を実施。借入を除く累計資金調達額は25.3億円だった。
Data Base スマートスキャン