ANAホールディングス発スタートアップ。ANAホールディングスが航空事業に次ぐ事業の柱を育てるべく、ノンエア事業の柱の一つとして手がけていた遠隔操作ロボット開発のアバター事業をカーブアウトし、2020年4月に設立。
アバター技術の核となる「アバターコア」の開発をはじめ、体を移動させず、人の意識と存在感のみを伝送し、リアル空間を検索して瞬間移動することができるプラットフォーム「avatarin(アバターイン )」や、ロボティクス、AI、VR、通信、触覚技術などの先端技術を結集し、遠隔で自由に動きまわりながらコミュニケーションをとることができる遠隔AIロボットのアバター「newme」などの開発、提供を行う。newmeは2021年より水族館や美術館などで運用を始めており、今後は国内空港をはじめ、海外空港やホテル、病院、役所、駅、コンビニなどサービス案内業務、誘導などが必要な現場を中心として順次展開する。
アバターコアとは、ハード・ソフトウェアやクラウド、AIを組み合わせることで、超低遅延で大容量の映像や音声、制御データなどをインターネット経由で高速伝送することを可能にするシステムモジュール。今後登場するさまざまなロボットや自動運転、ドローンなどのモビリティなどに搭載していき、遠隔からの超低遅延リアルタイム制御を実現。その遠隔操作から得られた情報を基にAI学習をさせて、人の能力を拡張することを目指している。
Founder
- 代表取締役CEO/深堀 昂
2008年、ANA入社。パイロットの緊急時の操作手順などを設計する運航技術業務や新たなパイロット訓練プログラム「B777 MPL」立ち上げなどを担当。2014年にマーケティング部門に異動し、ウェアラブルカメラを用いた新規プロモーション「YOUR ANA」などを企画。2016年には、XPRIZE財団主催の次期国際賞金レース設計コンテストに参加し、アバターロボットを活用して社会課題解決を図る「ANA AVATAR XPRIZE」のコンセプトをデザインしグランプリ受賞。2018年9月、JAXAとアバターを活用した宇宙開発推進プログラム「AVATAR X」をリリース。2019年4月、アバター事業化を推進する組織「アバター準備室」を立ち上げ、2020年3月にANA退職。2020年4月、avatarin株式会社を共同設立。代表取締役CEOに就任。
- 代表取締役COO/梶谷ケビン
2006年、米ボーイング入社。ボーイング787開発チームにて航空機の性能技術に関する業務を担当。2010年にANAに入社し、運航技術部にてボーイング787の導入支援業務を担う。2014年、データベースマーケティング部に異動し、需要予測システムを設計。2016年にデジタルデザインラボに異動。2016年10月、XPRIZE財団主催の次期国際賞金レース設計コンテストに参加し、アバターロボットを活用して社会課題解決を図る「ANA AVATAR XPRIZE」のコンセプトをデザインしグランプリ受賞。2018年9月、JAXAとアバターを活用した宇宙開発推進プログラム「AVATAR X」をリリース。2019年4月、アバター事業化を推進する組織「アバター準備室」を立ち上げ、2020年4月にavatarin株式会社を共同設立。代表取締役COOに就任。
Financial Results
- 2022年3月期(2期)、純利益 △8億6,000万円、利益剰余金 △12億5,000万円、総資産 17億1,900万円
- 2021年3月期(1期)、純利益 △3億8,900万円、利益剰余金 △3億8,900万円、総資産 21億3,200万円
History
- 2021年10月、瞬間移動サービス「avatarin(アバターイン)」β版開始
- 2020年5月、ソニーAIと遠隔操作ロボットの開発協力で基本合意
- 2020年4月、avatarin株式会社設立
- 2019年4月、アバター事業化「アバター準備室」
Investors
ANAホールディングス、日本政策投資銀行(DBJ)、三菱UFJ銀行
Funding
- 2022年4月、20億円調達(Series A) ※累計資金調達額:40億円
/日本政策投資銀行(DBJ)、三菱UFJ銀行
Patent
N/A
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