超小型の月面探査車を開発するダイモンは13日、ケップルキャピタルの運営ファンド「ケップルDX1号」を引受先とした第三者割当増資に加え、複数の金融機関からの融資によるプレシリーズA総額1億4,000万円の資金調達を行なったことを明らかにした。調達した資金で今後の月面ミッションに向けた技術開発を加速させる。
ダイモンは2012年2月設立。超小型・超軽量の月面探査車「YAOKI」の開発を軸にした月面探査事業や、地上ロボット事業、教育エンタメ事業などを行う。YAOKIは、安価で超小型・超軽量が特徴の月面探査車。センサーやモーター、バッテリー、通信機など、ロボットに必要な要素技術を搭載し、企業が月開発に参入するための月面での実証実験、データ取得が可能で、安価で高頻度に利用できる月面実験プラットフォームとしてサービスを提供する。
1回目の月面ミッションは、2023年秋以降に計画。米Intuitive Machinesの月着陸船「Nova-C」にYAOKIを乗せ、月の南極付近に送り込む。月面着陸後、地球からのリモート操作による月面走行、月表面の接写画像データの獲得など、超小型ロボットによる月面運用を実施する。2024年以降に実施予定の2回目のミッションでは、米Astrobotic Technologyと既に月輸送契約を締結済みだ。
創業者の中島紳一郎氏は、Boschなどで自動車の駆動開発に20年従事し、 Audiや TOYOTAなどで標準採用されている4WD駆動システムを発明したロボットクリエイター。民間月面探査チーム「HAKUTOプロジェクト」にもジョインし、月面探査車の筐体設計・開発を担当した。
Data Base ダイモン