独自開発のARグラス向け空間認識エンジンを活用したディスプレイ・モジュールの開発を行うCellidは11日、アクサ生命、エプコ、ほか事業会社から総額5億円の資金調達を行ったことを明らかにした。調達した資金で、ディスプレイ・モジュールの研究開発や量産に向けた組織・開発体制の強化を図り、本格的なマーケティング活動を始める。
Cellidは、2016年10月に設立。2020年12月に独自開発したARグラス向け空間認識エンジン「Cellid SLAM」を応用して、単眼カメラ映像から作業者の3次元位置情報を可視化するサービスや、3Dモデル上にデジタル情報を付与できるARタグサービスの実用化検証を建設業や製造業などで展開している。
また、2021年11月にFOV60度のディスプレイ・モジュール「Cellid Waveguide 60」のサンプル提供を開始。Cellid Waveguide 60は、広い視野角をもつWaveguide方式のディスプレイに、1.2ccの大きさのμLED形式のプロジェクターを組み合わせたARグラス向け表示デバイスで、従来のARグラスをはるかに上回る視野角が特徴。同サンプルの出力画像は現在グリーン単色だが、2022年2月を目処にフルカラー画像の出力が可能な製品サンプルの提供を目指しており、同試作品の量産化も計画している。