28日、労働者のメンタルヘルスケアのクラウドサービスを提供するメンタルヘルステクノロジーズ<9218>が東証マザーズ市場へ新規株式を上場した。初値は880円で公開価格630円を39.68%上回った。公開株数は1,436,100株。株式上場による資金吸収額は9億円。市場から調達した資金は、今後の事業拡大に向けた営業やシステム開発、管理業務などの優秀な人材確保に投下する。
メンタルヘルステクノロジーズは、2011年3月にデジタルマーケティング事業を展開するMiewとして設立。全体売上の8割を占める、産業医の事務負担軽減や従業員の健康管理、メンタルケアサービス「産業医クラウド」の開発、提供を行うメンタルヘルスソリューション事業を軸に、メディカルキャリア支援事業、デジタルマーケティング事業の3つの事業を展開する。
主力事業の産業医クラウドは、労働者の心身の健康管理におけるメンタルヘルスケアサービス「ELPIS」と産業医や保健師などによる役務提供サービスをパッケージ化したもの。役務提供サービスとは、産業医の業務を整理し、産業医のみができる業務と保健師などの産業医以外の専門家やスタッフ、クラウドサービスに置き換え可能な業務を切り分けことで、企業における産業医業務に係る事務負担とコスト軽減に繋げるサービス。産業保健師の紹介や、社員が専門医、産業医のオンライン相談なども提供する2021年12月末時点、産業医登録数1,549名。
現在の労働安全衛生法では、50名以上の労働者を使用する事業場においては、産業医の選任が義務づけられている。特に2020年以降は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、企業は労働者の健康管理に対する社会的責任の重要性が高まっており、企業は従業員の心身の健康管理への配慮の必要が増している。直近の業績は2020年12月期売上高9億4,700万円、経常利益 △1億4,700万円、純利益△1億4,900万円だった。
Data Base メンタルヘルステクノロジーズ