27日、ライブ配信サービス「ツイキャス」を展開するモイ<5031>が東証グロース市場へ新規株式を上場した。初値は902円で公開価格470円を91.91%上回った。公開株数は2,716,000株。株式上場による資金吸収額は12.7億円。市場から調達した資金は、システムの機能強化やインフラ費用に加え、認知拡大、ブランディングのための広告宣伝費などに投下する。
モイは、2012年2月に前身のサイドフィードからの会社分割により資本金1,000万円で設立。ライブ配信コミュニケーションプラットフォーム「ツイキャス」の開発、運営を行っている。ツイキャスは2010年にサービス開始。PCやスマートフォン、タブレットなどからWebブラウザや専用アプリを使って、動画や静止画・音声を無料でライブ配信できるサービスで、視聴者はライブ配信画面内に設置されているコメ ント機能やアイテム機能を用いて、配信者や他の視聴者とリアルタイムでコミュニケーションを取ることが可能。配信者には、ライブ配信で使用されたアイテム数や配信録画の閲覧回数など、一定の条件に従って報酬が得られる仕組み「ライブ収益」機能があり、ライブ配信を収益化できる。10代から20代前半の男女を中心に利用されており、2021年7月末時点の累積登録ユーザー数は3,360万人。2020年11月からは、一定条件を満たした配信者を、その配信者のファンである視聴者がサブスクリプション(月額課金)で継続的に応援することができる「メンバーシップ」機能の提供を開始した。
収益の大半(96.38%)は視聴者へのポイント販売による売上。同ポイントはライブ配信者の応援に繋がる各種アイテムの使用に使うもの。同社がライブ配信に対して、視聴者が使用したアイテム数や録画の閲覧回数などにより支払う報酬は、アイテム報酬として売上原価に 計上される。2021年1月期のポイント販売による売上は52億8,113万円。直近の業績は、売上高54億7,946万円、経常利益△1億3,623万円、純利益△1億4,661万円だった。
Data Base モイ