29日、AI人材評価システムを開発するInstitution for a Global Society<4265>が東証マザーズに新規上場した。初値は2,002円で公開価格 1,720円を16.40%上回った。上場初日の終値は1,801円だった。公開株数は2,202,500株。株式上場による資金吸収額は37.8億円。市場から調達した資金は、事業規模拡大に向けた人材採用やシステム開発などに充てる。
Institution for a Global Societyは2010年5月に資本金5,000万円で設立。企業や学校、教育機関向けにAI技術を活用した人材評価システムの提供などを行う。2016年2月に多面的な能力を公平に評価する適性検査システム「GROW」を開発し、2017年10月にAIを搭載した「GROW360」を企業の人事領域に展開、事業拡大を図った。2021年10月末時点、ユーザー登録アカウント数は67万人、累計他者評価件数は5,550万件。同様の人材評価システムを学校・教育機関向けに開発したのが「Ai GROW」で、2019年から提供を開始。ケンブリッジ大学や慶應義塾大学などとの共同研究をベー スに産官学連携でサービス開発に取り組み、国内の大手企業や学校法人、国際機関や海外の政府機関などでの導入実績を持つ。2021年10月末時点のユーザー登録アカウント数は7.3万人、累計他者評価件数は1,300万件。直近の業績は2021年3月期売上高5億1,442.6万円、経常利益912.3万円。当期純利益369万円だった。