25日、不動産ビッグデータを活用したマーケティングシステムを提供するマーキュリーリアルテックイノベーター<5025>が東証マザーズ市場へ新規株式を上場した。初値は、公開価格1,270円を6.69%上回る1,355円だった。公開株数は615,000株。株式上場による資金吸収額は7.8億円。市場から調達した資金はシステム開発の人材採用、不動産マーケティングシステム、不動産仲介事業者向けの新規サービスの開発などに充てる。
マーキュリーリアルテックイノベーターは、1991年5月にオフィス・キャスターとして資本金1,000万円で設立。新築分譲マンションの物件情報や販売価格情報などの不動産ビッグデータを活用したSaaS型マーケティングシステム「サマリネット」、「リアナビ」の提供などを行っている。
サマリネットは首都圏、関西圏、東海圏の三大都市圏を対象とし、新築分譲マンション事業に関わるユーザーがマンション市場の調査などを行う際に必要な過去の販売事例のデータ閲覧やマンション相場集計グ ラフの出力などが行えるマーケティングシステム。リアナビは、新築分譲マンションの営業担当者をターゲットに相場情報のほか新規販売 情報や完売情報、値引き情報等の販売動向などを即時に情報配信する不動産マーケティ ングシステム。両サービスの収益モデルはサブスク型で、毎年決まって得られる売上高 ARRは、全体の47.1%(2022年2月期3Q累計)。2021年11月30日の解約率は0.3%と、継続率が高く安定的な収益確保が可能な点が強み。
その他、新築販売時の物件パンフレットの画像データや新築時の販売価格などの情報を取得できる「データダウンロードサービス」を従量課金型収益モデルで展開するほか、不動産データベースより間取りや販売価格などから世帯属性を想定し広告配布を行うダイ レクトメールの配送サービス、システムの受託、リフォームなどのサービス提供も行う。直近の業績は2021年2月期売上高12億5,400万円。経常利益6,200万円、純利益4,300万円だった。
Data Base マーキュリーリアルテックイノベーター