Photo by サイアス社 on thyas.co.jp
iPS細胞由来の免疫細胞療法で世界有数の技術を持つ京大発ベンチャー企業のサイアスが世界最先端遺伝子・細胞療法市場である米国での事業展開に向け、準備を本格化させる。そのための資金として2月21日に世界のヘルスケア領域で豊富な投資実績を持つEight Roads Ventures JapanとF-Prime Capital Partnersに既存株主のD3 LLCを加えた3社からシリーズBとなる総額21.3億円の資金調達を行ったことを明らかにした。D3 LLCはフォローオン投資となる。調達した資金で研究開発体制の大幅な拡充を図り、次世代の免疫細胞療法の開発する。グローバルなベンチャー投資で経験豊富なEight Roads Ventures JapanとF-Prime Capital Partnersの協力のもと米国市場へ進出し、優秀な人材も確保。日本で培った世界に誇る技術をもとに、グローバル展開への一歩を踏み出す。
サイアスは2015年8月に設立。京都大学iPS細胞研究所(CiRA)金子新教授の研究成果をもとに、ヒトiPS細胞由来の免疫細胞(T細胞やNK細胞など)の臨床応用に向けた研究開発を進める京都大学発ベンチャー企業。iPS細胞を原料として、がんや感染症に対する個別化された再生免疫細胞療法を提供する。同社技術は、同種iPS細胞からT細胞やNK細胞などの各種免疫細胞へと分化させることで、疲弊した免疫細胞を回復させて、腫瘍に対する攻撃力を安価に高めることが可能。免疫細胞が疲弊状態にある末期患者に対する効果的な免疫療法として期待できる。
Data Base サイアス