宮城県仙台市を拠点にする東北大発ベンチャー企業のファイトケミカルプロダクツは7日、渡辺ケミカルとほか事業会社1社から総額3,770万円の資金調達を行ったことを明らかにした。医薬や食品、化粧品向け原料販売に強みを持つ渡辺ケミカルが資本参加することで、同社のグリーン反応分離技術を用いた米ぬか由来機能性成分の販売強化を図る狙いだ。
ファイトケミカルプロダクツは2018年6月に設立した東北大発ベンチャー企業。東北大学大学院工学研究科北川尚美教授が開発したイオン交換樹脂を用いたグリーン反応分離技術を用いて、国産の米ぬか由来のスーパービタミンEなどの製造販売や、イオン交換樹脂法の技術ライセンス・エンジニアリング事業を展開する。2019年、2020年に東北大ベンチャーパートナーズとみずほキャピタルからシリーズAとして総額1.2億円を調達した。
2020年7月に、米ぬか由来の未利用油からスーパービタミンE(トコトリエノール)などの機能性成分を製造する新工場が完成。米ぬか由来のパラフィンやバイオ燃料となる脂肪酸エステルも同時製造する。今後は、米ぬか由来の機能性成分を利用した食品、化粧品開発などにも取り組んでいく。
Data Base ファイトケミカルプロダクツ