6日、Q&Aサイト運営のオウケイウェイヴ<3808>は資金運用を委任していた取引先の不正流用により、未収入金 49億3,300万円が回収不能になるおそれが生じている問題で、取引先がRaging Bull合同会社であることを明らかにした。
Raging Bullは2010年2月2日設立(資本金20万円)。代表社員はスニール・ジー・サドワニ氏。帝国データバンクによると、投資家から資金を集め、投資業を行っていたが、投資家から預り金などとして口座に入金された金銭は、ほかの投資家への支払いに流用するなどを行っていた。これに伴い資金繰りのメドが立たなくなったことで、4月13日までに債務整理を弁護士に一任した。自己破産を申請する見込みだという。
オウケイウェイヴは、運用委託資金をRaging Bull名義の銀行預金口座に送金し、期日に運用利益の配当を受領する取引を行っていた。しかし、2022年1月以降に送金した運用委託資金の配当が、支払期日の3月31日までに一切の入金がなく、契約違反が判明。その後、4月18日に代理人弁護士から債務整理の受任通知が届いことで事態が表面化。Raging Bullは契約に定められた運用をしておらず、刑法上の詐欺罪に該当する可能性が高い。
今後は、外部の専門家で構成した調査委員会を設置。過年度も含めた会計処理を調査し、弁護士を交えた資金回収の対応を行うほか、監査役会を中心に事実関係の確認を進めていく方針。調査期間は1カ月程度を予定しており、これに伴い、5月上旬予定の2022年6月期第3四半期決算発表を延期する。
Data Base オウケイウェイヴ