業務自動化AIロボットなどの開発を行うTechMagicと業務用厨房機器総合メーカーのフジマックが共同開発した、1時間あたり450枚の食器を片付ける食器仕分けロボット「finibo(フィニーボ)」が国内大手企業の社員食堂で本格稼働を開始した。1日、TechMagicが明らかにした。これまで担当作業員によって行われていた食器の仕分けと収納の繰り返し作業をfiniboが担う。
finiboは、ベルトコンベア上から食器を取り上げるロボットと、食器をコンテナにしまい込むロボットの2台が協調して作業を行うシステム。深層学習により、コンベア上のさまざまなな位置、姿勢の食器を識別。厨房現場における作業員の負荷を軽減し、生産性向上につなげる目的で開発された。
通常、大型厨房を持つ飲食店やホテルなどにおける食器片付けの担当作業員は、熱気と蒸気の中で長時間立ち続ける厳しい就業環境下にさらされる。そのため、離職率が高く、慢性的な人手不足が課題だった。
finiboを導入することで担当作業員の負担を大幅に軽減。従来、3から5人を要していた作業を1人でまかなえる。同社は2020年2月に国際ホテル・レストラン・ショーでfiniboを発表。2021年4月26日よりANAケータリングサービスの協力のもとに実証実験を行うなど、実運用を目指して改良を重ね、開発を進めてきた。
TechMagicは、2018年2月設立。AI技術をロボットに融合し、業務自動化ロボットや調理ロボットなどの開発を行う。おもなプロダクトには、食器自動仕分けロボット「finibo」のほか、パスタ調理ロボット「P-Robo」、1杯約30秒で作成するドリンクロボット「D-Robo」などがある。これまでにジャフコグループなどのVCから累計総額約23億円の資金調達を行っている。
Data Base TechMagic