宇宙往還を可能とする輸送システムの事業化を目指す将来宇宙輸送システムは1日、インキュベートファンドから総額3億円の資金調達を行なったことを明らかにした。調達した資金でエンジニアの採用を強化。段式の完全再使用型宇宙往還機(SSTO)実現に必要な技術課題を洗い出し、低コスト化、二地点間高速輸送(P2P)や宇宙旅行などといった宇宙輸送サービスにおける事業化に向けた検討を加速させる考え。
将来宇宙輸送システムは2022年5月設立。宇宙往還を可能とする宇宙輸送システムの事業化に向けた企画、検討を行なうスタートアップ。元経済産業省の官僚だった畑田康二郎氏が「誰もが宇宙にアクセスできる時代を創る」というビジョンのもとに立ち上げた。同氏は2015年に内閣府宇宙開発戦略推進事務局に出向し、宇宙活動法の制定、宇宙産業ビジョン2030の策定、宇宙ビジネスアイデアコンテストS-Boosterの創設など、民間の宇宙ビジネス拡大に尽力してきた経験を持つ。
「二地点間高速輸送(P2P)や宇宙旅行マーケットは2040年代には10兆円以上の規模になることが期待されており、その実現には効率的な宇宙往還機が必要となります。誰もが宇宙にアクセスできる時代を創ることは、私たちが豊かな経済社会活動を営むために必要不可欠なものであると考えています。」(代表 畑田氏)
Data Base 将来宇宙輸送システム