23日、東京証券取引所が再生医療などの研究、製品開発を行うクオリプスの東証グロース市場への新規上場を承認した。上場予定日は6月27日。
クオリプスは大阪大学の発明を実用化・事業化するセルキューブがヒトiPS細胞由来心筋細胞シートの事業化を目的として2017年3月に設立。大阪大学心臓血管外科、澤教授のグループの研究成果をベースに、心臓病の領域におけるヒトiPS細胞由来の再生医療などの製品開発や商業化を行う製造開発受託事業を手掛ける。
主要製品のヒトiPS細胞由来心筋細胞シートは、現在の内科的治療では治癒しない重症心不全の治療を目的とした再生医療等製品。シート状に加工された心筋細胞を心臓に移植することで、心機能の改善や心不全状態からの回復などの治療効果が期待できる。
同社では、iPS細胞を大量の心筋細胞に分化誘導を行い、残存する未分化の細胞を検出限界以下のレベルまで高度に除去することで心筋細胞を高純度に精製するという技術を有しており、この培養技術を活用し、ベンチャー企業へのプロセス開発支援に加え、受託製造による各種細胞の提供を行なっている。直近の業績は2022年3月期(6期)、売上高 1,391.3万円、経常利益 △3億7,314万円、純利益 △3億7,533.7万円だった。
Data Base クオリプス