世界20カ国と地域で大企業や自治体に対するDX支援事業を展開するモンスターラボホールディングス<5255>は14日、2023年12月期の通期営業利益を前回予想14億6,800万円から一転△27億2,300万円赤字へ大幅な下方修正を行った。売上収益も前回予想の△18.1%減となる142億7,300万円に落ち込む見通し。
日本を中心としたアジア領域において、一部既存顧客の予算見直し、開発体制の内製化などにより、開発フェーズプロジェクトが低迷した。中東領域ではラマダンによる長期休暇などの影響を受け、受注済みプロジェクトの進行や営業活動が停滞、休止し、売上成長が減速。さらに欧州やアメリカ市場でも、景気後退によるDX投資削減などが想定を超え、既存案件の縮小や新規案件の受注が低調に推移した。当初計画では、売上成長率22.2%を前提としたコスト構造となっていたため、採用などの先行投資費用や多国展開を実現するための固定費が収益を圧迫。加えて、外貨建ての営業損失が円換算時に赤字幅の拡大に繋がった。業績悪化を受け、代表取締役社長の月額報酬 50%、取締役副社長の月額報酬 15%、取締役の月額報酬 15%をそれぞれ4カ月間返上する方針だ。
モンスターラボホールディングスは2006年2月創業。国内子会社5社、海外子会社23社でグループを構成し、世界20カ国と地域、33都市で事業を展開している。2023年3月28日に東証グロース市場へ新規株式を上場。初値は1,050円。公開価格720円を 45.83%上回った。株式上場による資金吸収額 43億円。上場直前期の2022年12月期決算は、売上高 142億7,000万円、税引前利益 △4億4,700万円、純利益 △6億7,400万円だった。
Data Base モンスターラボホールディングス