日本原子力研究開発機構（JAEA）発スタートアップのエマルションフローテクノロジーズは8日、Valuechain Innovation Fund、本田技研工業、リアルテックファンド4号、SMBCベンチャーキャピタル7号、三菱UFJキャピタル8号、ニッセイ・キャピタルサステナビリティ課題解決ファンド1号、MOL PLUS、静岡キャピタル9号、みずほ成長支援第5号、未来創造、NCBベンチャー、OCP2号、KDDI Green PartnersからシリーズBとなる総額13.5億円の資金調達を行ったを明らかにした。これまでの融資を含めた累計資金調達額は20億円に達した。調達資金でリチウムイオン電池のレアメタルリサイクルのための商業プラント開発を加速し、レアメタルの分離回収技術「エマルションフロー」による環境ソリューション技術の普及、グローバル展開の強化を図る。
エマルションフローテクノロジーズは2021年4月に設立。日本原子力研究開発機構（JAEA）発のスタートアップ。JAEAが使用済み核燃料の元素分離技術として開発した溶媒抽出技術「エマルションフロー」を活用した事業展開を行う。エマルションフローは、低コストで高効率に高純度な元素分離を可能にする技術。同技術を活用することで、廃棄されたリチウムイオン電池（LIB）などに含まれるコバルトやニッケル、リチウムといったレアメタルを低コストで回収し、回収したレアメタルをハイテク産業に直接再利用することが可能になるほか、工場排水に含まれる油分やPFAS（有機フッ素化合物）などの環境汚染物質の分離回収にも活用できる。
Data Base エマルションフローテクノロジーズ