28日、法人向けクラウド型不正アクセス検知サービスを展開するカウリス<153A>が東証グロース市場へ新規株式を上場した。初値は2,875円で、公開価格1,530円を87.91%上回った。公開株数は1,829,300株、初値ベースの時価総額 174.9億円、株式上場による資金吸収額 27.9億円。調達資金は人材、セキュリティ投資のほか、借入金の返済などに充てる。
カウリスは2015年12月に設立。銀行、証券会社などの資金移動業や、膨大な個人データーを有する通信キャリア、ガスなどのインフラ事業者など対するマネー・ローンダリングやサイバーセキュリティ対策として、法人向けクラウド型不正アクセス検知サービス「Fraud Alert(フロードアラート)」の提供を行う。Fraud Alertは、エンドユーザーがウェブサイトや、スマホアプリ上で行う口座開設や、残高照会・送金などの取引における不正利用の可能性をモニタリングするサービス。端末から取得される情報をFraud Alertのアルゴリズムで算出し、なりすましではないか、自社・他社において不正利用履歴がないか、などを算定し、法人顧客にリアルタイムでアラートを上げる。個社で、検知しにくいマネー・ローンダリングを、顧客横断・業界横断でデータ流通させ、早期検知・不正予防するのが特徴。2023年8月には、月間約4億件のログインのモニタリングを実施し、そのうち約0.3-0.7%のアクセスは本人らしさが低いものとして検知した。
2023年12月期(9期)の業績は、売上高 9億9,400万円、営業利益 2億9,500万円、経常利益 2億9,300万円、純利益 2億6,00万円だった。2024年12月期(10期)の業績予想は、売上高 13億6,000万円、営業利益 4億9,000万円、経常利益 4億6,300万円、純利益 3億1,000万円の見通し。
Data Base カウリス